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検討されているビジネスモデルは二つ。
ひとつは、現在のiPodの価格に一〇〇ドルほどを上乗せし、購入したiPodを使い続ける限-、無制限にiTuロeSストアから音楽をダウンロードできるというもの。
 もうひとつは、月々のサブスクリプション料金を払うことで、同じく無制限の音楽ダウンロードが許されるというもの。
ある調査によると、消費者は月々七〜八ドルならばその手のサービスにお金を使ってもいいと考えているらしく、そのあたりにサブスクリプション料が定まることも考えられる。
iTuロeSでは一曲あたり数セントしか稼げなかったアップルも、サブスクリプションなら利ざやが大きくなる。
 人気のiPodがそんなビジネスモデルになれば、サテライト・ラジオはお手上げだろう。
iPodはI 歩いていてもオフィスのデスクでも使えるし、カーオーディオに接続も可能だ。
音楽を無制限に聴けるのなら、]Mやシリウスのサービスと何ら変わらないどころか、自分が選んだ音楽だけが聴けるという点では、こちらのほうが優れてもいる。
 サテライト・ラジオが生まれて、まだ数年足らず。
早-も弱肉強食の餌食を目にしていラジオと「iPod」 、異業種が対立する時代る気分である。
シリコンバレーは「グリーンバレー」へ変貌中 最近のシリコンバレーは、「グリーン:アクノロジー」 の話題でもちきりである。
 グリーン・テクノロジーとは、環境保全技術のこと。
太陽熱エネルギーとかエタノールを用いた代替エネルギーとか、あるいは資源再生テクノロジーとか、そういった話がよく聞かれるのだ。
 ちなみに、グリーン・テクノロジーは、別称「クリーン二アック」とも呼ばれる。
なんでも、シリコンバレーの最近の別称は 「グリーンバレー」なのだそうで、グリーン・テクノロジーは、シリコンバレーにとっての 「ブーム2・0」とのこと。
ああ、本当に新しいことばかりで、覚えるのが大変だ。
 グリーン・テクノロジーの新興企業には、たとえば藻類を利用したエネルギー生産技術、シリコンに代わって銅などの金属の混合を利用して、薄-フレキシブルにソーラーパネルをつくる技術、太陽電池の効率化生産技術など、それは多種にわたっている。
技術はあるが使い道がわからなかったナノテクノロジーも、この分野にかなりの可能性を見ていると第1章 毎日がイノベーションいう。
 シリコンバレーがグリーン・テクノロジーのメッカとなる背景には、合点がいる理由がたりさんある。
まずは新しいもの好きで先取の気質に富んでいること。
シリコンバレーの合言葉「changetheworld(世界を変えよう)」は、今や「savetheworld(地球を救おう)」 に変わっている。
 カリフォルニアが環境問題に特にうるさいことも、大きな理由だ。
アメリカは京都議定書を批准していないが、カリフォルニア州は独自に厳しい排ガス規制を設けて、自動車メーカーを苦しめている。
ソーラーパネルを取りつけている家もけっこうあり、シリコンバレーの対岸の町、バークレーでは、自家製のエネルギーを利用している住戸は、電気代を節約できるだけでなく、電力会社のメーターを逆回-にまわして余剰分を売ることも可能だ。
 スタンフォード大学やカリフォルニア大学バークレー校の先鋭的なラボの存在もある。
学内のラボがスピンアウトしてできた新興企業も多いが、そうした会社は既存の大手石油会社や電力会社よりも、IT企業との親和性が高いのだという。
 もちろん、グリーン・テクノロジーに目をつけるベンチャー・キヤピタリストの存在を忘れてはならない。
彼らも実は数年前までは、グリーン・テクノロジーなどほとんど見向きしなかったらしい。
ところが原油価格の高騰で、環境保全テクノロジーに一気に注目がシリコンバレーは「グ)-ンバレー」へ変貌中集まり、ベンチャーキャピタリストらが動いたことで新しい業界自体が生み出されたというところだ。
 クリーン・テック・ベンチャーネットワークの調べによると、二〇〇六年にグリーン・テクノロジーに向けられた投資は二九億ドル。
ベンチャー投資全体の一〇%にも満たない割合だが、二〇〇五年の投資額が一六億ドルだったから、かなりの伸びを示していることは確かだ。
二〇〇六年は五〇〇件ほどの投資件数があるが、そのうちの三分の一はシリコンバレー地域の新興企業に向けられているという。
 この分野でもっとも積極的なベンチャーキャピタリストは、クライナー・パーキンズ・コ-フィールド&バイヤーズ (I^PlhOPQ)。
もちろん、彼らは最大手のベンチャーキャピタリストなので、この新しい分野にも積極的であっておかしくはない。
ただ、一面金の亡者にも見える彼らが、時代が変化した今、世界の環境問題解決を心から願っているようにも見えるのがちょっと面白いというかく- 。
^plhOPQのパートナーとしてより知られていたビノッド・コースラは、ここからさらに独立してグリーン・テクノロジー専門のベンチャーキャピタル会社をつくつたほどである。
 かつてゴールドラッシュ時代、金鉱掘-のために丈夫な作業着をつくつたリーバイ・ストラウスが、今や押しも押されもせぬ大企業となっているように、そしてIT興隆をあてにマーケティングや広告の関連会社がたりさんシリコンバレーに移動したように、グリー第1章 毎日がイノベーションン・テクノロジーの周辺産業もも-も-とわき上がっている。
その兆候のひとつは、グリーン:アクノロジーの知的所有権を専門とする弁護士が増えていることである。
今や彼らは大忙しなのだという。
 グリーン・テクノロジーへの動きを見ていると、シリコンバレーがいつも自己刷新する場所だということを目の当たりにしているような気がする。
ここにいて飽きないのは、まさにこの 「飽きない」精神である。
シリコンバレーは「グ)-ンバレー」-変貌中最先端ベンチャーはど低い「アメリカ人比率」「シリコンバレーのグローバル化は、いちだんと加速している」 先日、知-合いの弁護士と話をしていて、そう実感した。
 その若い弁護士は、数カ月前にシリコンバレーのスタートアップ (新興企業) に就職した。
特許を専門とする人で、その企業が今後開発する技術の特許申請をしたり、あるいは既存の特許をクリアするといったようなことを任されているらしい。
 彼が勤めているスタートアップは、太陽熱を効率的にエネルギーに変換するソーラーパワー・モジュールを超安価なものとして大量生産しようとしている。
今二〇人足らずの社員がいるが、「ひょっとして、普通のアメリカ人は僕くらいかも」と言うのである。
 太陽熱技術は、シリコンバレーを次世代へ移行させる新分野。
シリコンを利用するといった技術的な連続性は一応ある。
ITから始まってバイオ'環境技術へ、次々と変わっている新技術の舞台として相変わらずシリコンバレーが選ばれているのも面白いのだが、新しければ新しいほど競争の速度はどうも速-なっているらしいのだ。
 この企業も、全米から優秀な頭脳をリクルートするなどという悠長なことをやっておられず、世界中の大学研究所や国立研究所に在籍していた研究員を一本釣りで集めたらしい。
その結果、イギリス人、イタリア人、ロシア人、ベルギー人、スウェーデン人などみごとに外国人、それもヨーロッパ出身者ばかくの集団になった。
おそらくかなく特化した技術分野の研究者ばかりで、以前から国際学会などで知-合った仲なのだろう。
環境技術開発では先行していたヨーロッパの出身者が多いのも、うなずけることだ。
有力なベンチャーキャピタルもつき、ステルス・モード (極秘体制) で開発を行っている様子である。

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